コペンハーゲンってどんなとこ?旅行前に調べてみた[おすすめ映画・本も紹介!]
旅行前にその土地のことを調べてみたシリーズ、コペンハーゲン編です!デンマークに行く前に見ておくと楽しめる映画、読んでおくと良い書籍の紹介も。
コペンハーゲンってどんなとこ?
場所
北ヨーロッパに位置する、デンマークの首都になります。
デンマークは北にノルウェー、北東にスウェーデン、南にドイツ、北海を西に海を渡ればイギリスがあります。
天気
亜寒帯気候に属しており、年間を通して気温が30度を超えることは、ほとんどありません。夏は日差しが強いが、朝晩は冷え込みます。8月中旬頃から、秋らしい気候に変化していきます。冬は寒く、最低気温がマイナス20度台に行くことも。
歴史的に覚えておきたいキーワード
かつては北欧を支配した大国
14世紀には、カルマル同盟によってノルウェー、スウェーデンとデンマークを盟主とした王国同盟が結ばれました。これにより、デンマークは北欧の強国として君臨していました。その後、スウェーデンが抜け、ノルウェーとの二重王国を19世紀頃まで維持しました。
ドイツとの領土問題
ドイツと陸続きのユトランド半島南部のシュレスヴィヒ・ホルシュタインはデンマーク王国に含まれる公国でした。北はデンマーク人、南はドイツ系の住民が多く、19世紀にプロイセン王国の出兵により初めの衝突がありました。
その後、デンマークが持っていたシュレスヴィヒ公国を併合しようとしたデンマークと、反発するホルシュタインがプロイセンに支援を要請し、デンマーク戦争につながりました。これにより敗北したデンマークは、シュレスヴィヒ・ホルシュタインを失い、国土の多くを失いました。
第二次世界大戦ではドイツに占領される
1940年4月にドイツはデンマークに侵攻、占領され降伏しました。占領下でもレジスタンスをはじめとした反発運動は活発でした。ドイツ降伏後、ドイツに加担したデンマーク人への私刑も起こりました。
グリーンランド
かつてはノルウェー領でしたが、カルマル同盟によってデンマークが盟主となったため、14世紀末からデンマーク領になりました。第一次世界対戦後に、国際連盟の調停で、正式にデンマーク領と確定されました。
冷戦下では、アメリカとソ連の北極海を隔てた位置上の理由から、重要度が増し、同時期にデンマークがNATOに加入したこともあり、アメリカ軍が基地を置いています。現在、主権はデンマークのままですが、1979年に自治政府が設置されています。
コペンハーゲンの有名観光地
ローゼンボー城
オランダ・ルネサンス様式で建てられた、小さな城です。中には王室コレクションを展示する博物館になっており、年代別の歴代王族の展示などを楽しめます。
ニューハウン
国王クリスチャン5世によって建設された、埠頭を伴う水路です。カラフルな建物が立ち並び、観光客の多くが訪れ写真を撮っています。
カステレット要塞
星形で構成されている要塞です。現在は、軍事施設や公園、史跡などとして利用されており、春は桜が咲く美しい場所です。
人魚姫
デンマークの著名な童話作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの「人魚姫」をモチーフにしたブロンズ像です。カステレット要塞の海側にあります。
フレデリック教会
デンマーク王フレデリック5世の時に建設が計画され、ノルウェー産の大理石をふんだんに使い、1894年に完成しました。教会内部は青が基調に美しく、ツアーに参加すればドームに登ることもできるそうです。
コペンハーゲン近郊の観光地
クロンボー城
シェークスピアの戯曲「ハムレット」の舞台としても知られる、クロンボー城はコペンハーゲンより北に30kmの海沿いに位置しています。海峡通行税の徴収拠点として使用されていました。現在は世界遺産に登録されています。
フレデリクスボー城
湖畔に面したスカンジナビアで最も大きなルネサンス様式の宮殿となっており、現在は国立の博物館になっています。コペンハーゲンからは1時間程度で訪れることができます。
コペンハーゲン/デンマーク旅行前に見たい映画
FLEE フリー
アフガニスタンで生まれ育ったアミンは、幼い頃、父が当局に連行されたまま戻らず、残った家族とともに命がけで祖国を脱出した。やがて家族とも離れ離れになり、数年後たった一人でデンマークへと亡命した彼は、30代半ばとなり研究者として成功を収め、恋人の男性と結婚を果たそうとしていた。だが、彼には恋人にも話していない、20 年以上も抱え続けていた秘密があった。あまりに壮絶で心を揺さぶられずにはいられない過酷な半生を、親友である映画監督の前で、彼は静かに語り始める…。
難民が命懸けで亡命するドキュメンタリー映画です。生まれた国によって、誰が上に立つかによって、人生というものは大きく左右されてしまうこと、いまだに難民がいる現実と向き合わされる作品です。
リリーのすべて
1928年、デンマーク。風景画家のアイナー・ヴェイナーは、肖像画家の妻ゲルダと共に公私とも充実した日々を送っていた。そんなある日、ゲルダに頼まれて女性モデルの代役を務めたことをきっかけに、アイナーは自分の内側に潜んでいた女性の存在に気づく。それ以来、“リリー”という名の女性として過ごす時間が増えていったアイナーは、心と身体が一致しない自分に困惑と苦悩を深めていく。一方のゲルダも、夫が夫でなくなっていく事態に戸惑うが、いつしかリリーこそがアイナーの本質なのだと理解するようになる。移住先のパリで問題解決の道を模索するふたり。やがてその前にひとりの婦人科医が現れる-。
世界初の性別適合手術を受けた方を題材にした映画です。全て実話ではありませんが、トランスジェンダーが精神疾患としか思われていなかった時代に、理解のあるパートナー・周りの支えがあることの大切さを感じました。
コペンハーゲン/デンマーク旅行前に読みたい本
物語 北欧の歴史 モデル国家の生成 – 武田龍夫
中世においては西ヨーロッパの人々を恐怖に陥れたバイキングとして、現在では高度な福祉を実現させた国家として世に名高い北欧の国々。その歴史は平坦ではなく、隣接する強国ロシアとドイツを交えた度重なる戦争や民族独立運動、緊迫した国際情勢の中での苦難に満ちた中立外交などからなる。本書はデンマーク、スウェーデンを中軸に、両国から分離・独立したノールウェー、フィンランド、アイスランド北欧五カ国の通史である。
北欧の歴史は、一つの国だけで語ることはできません。デンマークを始めとした北欧各国の大まかな歴史を知ることができ、旅行をより楽しむことができました。
アンデルセン童話集 1 – ハンス・クリスチャン・アンデルセン(大畑 末吉 訳)
アンデルセン(一八〇五―七五)の童話は,決して口あたりよい砂糖菓子のようなものではない.「私が書いたものはほとんどが私自身の映像である」と『自伝』のなかで述べられているように,どんな空想的な話のなかにも,作者の生きた波瀾の人生の一片が封じこめられていて,おとなであれ子どもであれ,読む者の心を強くゆさぶる.
ハムレット – ウィリアム・シェイクスピア(訳:福田恆存)
城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる――。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。