長期の海外渡航前で非居住者に!日本で必要な手続き[銀行・証券口座、スマホ契約、保険、国際運転免許]
海外移住を前に、日本で何を準備したら良いのか、渡航前の手続きについて紹介しています。長期滞在で1年以上連続して日本を離れる人向けの記事です。
居住者?非居住者?
海外に長期で渡航する場合、大抵は役所で「住民票」を抜き、日本の「非居住者」になると思います。「居住者」「非居住者」が何に影響するかというと、主に税金をどこの国に支払うかがという区分になります。
日本以外の国で、働ける/居住可能のビザがなく、観光ビザのみで長期間転々と海外旅行するだけなら、日本以外のどこの国にも居住していないので、納税先は日本になります。よって「非居住者」になる必要はありません。
- 国民年金や国民健康保険の加入は任意になります
- 住民税の支払いが次年度より無くなります(前年度の1〜12月分を翌年6月〜払うため)
- 2年以上非居住者でいると、日本で一時帰国の際に免税で買い物ができるようになります
- 銀行口座・証券口座の解約もしくは、海外用のサービスに移行が必要な場合があります
非居住者になるためには、役所で手続き
手続きの方法は各自治体で変わると思いますが、アザラシの場合は「海外転出届」を役所に提出しました。あらかじめ役所に電話をして確認をしたところ、渡航の2週間前くらいから手続きができるので、それを目処に来てくださいとのことでした。
「海外転出届」には、渡航予定の国、出国日などを記入する欄がありました。
提出後は日本に住んでいない事になるため、マイナンバーカードが失効し使えなくなります。
マイナンバーカードを使って住民票や戸籍関連の書類がコンビニで取り寄せられて便利だったのですが、失効してしまうので一時帰国の時に必要書類の取り寄せは、いちいち役所に行かなければいけない等、地味なところで不便さを感じたことも。
銀行口座・証券口座について
正式なルールとしては、銀行口座・証券口座は解約するか、非居住者用の口座を新たに開設するように案内されます。
アザラシは給与支払いなどが変わらず日本の口座にあるので、解約などはせずそのまま残しています。
海外から日本の銀行のサイトにアクセスできるか/使えるかも渡航時点では不明だったこと、またアプリで振込用に使っていたワンタイムパスワード機能なども、海外で使えるか怪しかったので、物理端末で作り直して持っていきました。
また、海外IPからアクセス制限などがされていた場合にも備えて、日本にある自分のPCにリモートアクセスできるよう準備もしていました。
渡航前日本の銀行にお給料入っても、お金が送金できなかったらどうしようと不安はありましたが、結局海外からでも日本の銀行のサイト・アプリ共々ログインできました。
日本のお給料はマルチカレンシー口座のwiseを使用して送金することが多いです。
日本のスマホ契約を解約するかどうか問題
一生海外で過ごそうとしていない場合、日本の電話番号などは、なるべく残しておきたいと思うのではないでしょうか。
元々ahamo(docomoの格安キャリア)だったアザラシ。調べてみると、海外でもそのまま使用できるとの記述が。
海外で最初にデータ通信を利用した日(日本時間)を起算日として15日経過後の日本時間0時以降に、海外では通信速度が送受信最大128kbpsとなります。本速度制限は、利用可能データ量を追加購入しても日本に帰国しデータ通信を行うまで解除されませんのでご注意ください
実質、最大15日程度の短期旅行者向けのサービスで、アザラシには当てはまらないと思い、まずは電話番号をそのまま残す事を目標にahamoへお問い合わせ。
ahamoでは契約を休止するサービスはなく、休止手続きをして電話番号を維持するなら、ahamoを解約後、docomoと再契約してから休止手続きをしてください、との回答を得られました。
参考:長期間利用されないとき(海外赴任・留学など)の電話番号保管・解除
ただ、今はSNSや各サービスの2段階認証などでも、電話番号が使われていることが多く、できればahamoみたいに海外でもそのまま使えて、さらに長期間使用できるキャリアはないのかと調べていた結果、ありました!
楽天モバイルは海外でも2G使える
楽天モバイルは、電話番号を持ったまま海外に行けて、しかもそのまま使える!
登録当時は月額無料!とのことで即契約しました。(現在は月額980円ほど)
物理SIMとeSIMも選べるので、eSIMで楽天モバイルを契約して開通。現地では現地の物理SIMをスマホに入れて、必要な時に回線を切り替えて使用しています。
楽天モバイルについて、もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事から!
アザラシのスマホの中には、楽天モバイルのeSIM、カナダのスマホキャリアkoodoの物理SIM、アメリカ旅行で使ったNomad のeSIM 3つが共存しているよ
結局どれにすればいいんだ
電話番号を残さなくていい人
電話番号での2段階認証など、諸々を解除したり、別の方法に切り替えた上で日本のキャリアを解約。現地のキャリアを契約しましょう。
電話番号は残したいけど、海外では使う予定ない人
docomo、softbank、auなどの、大手キャリアにある電話番号保管サービスを使う。月額で保管料(400円程度)がかかります。
電話番号を残したいし、海外でも使いたい人
楽天モバイルにキャリアチェンジ。海外に行くからといって追加の申込等も一切不要で毎月2GBが月額980円ほどで使えます。
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海外旅行保険を準備しよう
長期の海外滞在では、もしもの時のために、必ず海外旅行保険に入ることをお勧めします。ビザ発行の際に保険への加入を確認される場合もあるようなので、事前に準備しておきましょう。
保険のカバー範囲については、滞在する国によって必要なものが変わるので、しっかり調べることが大切です。
どんな保障があるのか
海外旅行保険は高額になる場合が多いです。
また、保険を使用する時は大抵、普段とは違うハプニングが起こった時になります。
どういった保障が付くのか、あらかじめ詳しく知っておく事が大切です。
保障 | 保障内容 |
---|---|
治療費用 | 海外旅行中の事故によるケガ、または海外旅行中(または一定期間以内)に発病した疾病が原因で、医師の治療を受けた場合 |
傷害死亡 | 海外旅行中の事故によるケガが原因で死亡した場合 |
救援費用 | 海外旅行中にケガや病気で継続して3日以上入院したり、事故で捜索・救助が必要と認められたりして家族などが現地まで駆けつけた場合(家族の交通費・宿泊費・捜索費用が支払われる) 治療中の被保険者を日本へ搬送する場合など(搬送費用が支払われる) 傷害後遺障害 海外旅行中の事故によるケガが原因で身体に後遺障害が生じた場合 |
疾病死亡 | 海外旅行中(または一定期間以内)に疾病により死亡した場合 |
賠償責任 | 海外旅行中に誤って他人にケガをさせたり、他人の物(レンタル業者から直接借り入れた旅行用品なども含みます)を壊したりして損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合 |
留学生賠償責任 | 一般的な賠償責任に加えて、その補償対象外となってしまう住居の家主への賠償責任や、住居内での来客への賠償責任が生じた場合 |
携行品損害 | 海外旅行中に携行品(カメラ、衣類、航空券、旅券など)が、盗難・破損・火災などの偶然な事故によって損害を受けた場合 |
航空機寄託手荷物遅延 | 搭乗した航空機に預けた手荷物が、航空機の目的地到着後一定時間を経過してもその目的地に運搬されず、必要な身の回り品などを購入した場合 |
生活用動産、留学生生活用動産 | 滞在中のアパートやホテルで盗難・火災などにより家財・携行品に損害を受けた場合 |
自分にぴったりの海外旅行保険を選択しよう
日本の海外旅行保険は大抵、日本を出国した日から適用されるので、途中加入ができません。海外旅行の途中からビザを切り替えたい場合などは、現地での保険サービスを利用するのも良いと思います。
現地の保険は、日本で加入するよりも安価な場合がありますが、病院系の保険はカバーしてるものの、「生活用動産」や「留学生賠償責任」などは含まれていない事が多いです。
実際、借りた部屋のオーナーに「自分で部屋の損害系の保険に入ってください」と言われた事があったよ!
国際運転免許証の発行
日本の運転免許を持っている方は、運転免許試験場、免許センター、指定の警察署などで国際運転免許証を作っていくと、現地でも運転する事が可能になります。
参考:外運転免許証取得手続(本人による申請)|警視庁
また、顔写真付きで、生年月日なども記載されているので、いざという時に身分証の代わりになる場合があります。
- 申請料(2,350円)
- パスポート
- 日本の運転免許証
- パスポートサイズの写真
一応渡航先が確認できる航空券のeチケットなども見せれるようにすると良いでしょう。渡航先は申請書に記載が必要です。
もっているけど、一度も運転していません!右側通行左ハンドル怖いよ〜
おわりに
海外に長期滞在する場合、さまざまな準備が必要になります。事前に備えて無駄なお金はかけずにリスクを比較して選ぶことが大切です。
めんどくさい事もたくさんありますが、頑張りましょう!