ポルトってどんなとこ?旅行前に調べてみた

旅行前にその土地のことを調べてみたシリーズ、ポルト編です!ポルトガル、ポルトに行く前に見ておくと楽しめる書籍の紹介も。
ポルトってどんなとこ?
場所
南ヨーロッパに位置する、ポルトガル第二の都市になります。ポルトガルは西と南を大西洋に面し、東と北はスペインと国境を接しています。
ポルトはドウロ川の河口に広がる港町で、古くから交易と商業で栄え、世界的に有名なポートワインの産地として知られています。歴史地区はユネスコ世界遺産に登録され、美しい街並みと文化が魅力です。
天気
地中海性気候に属し、夏は乾燥して温暖で、日中の気温は25〜30℃前後が多く過ごしやすいです。冬は比較的穏やかですが雨が多く、最低気温は5℃前後まで下がることもあります。春と秋は温暖で観光に適しており、年間を通して晴天と降雨がはっきり分かれるのが特徴です。
歴史的に覚えておきたいキーワード
ローマ時代のポルトゥス・カレ
「ポルト」の名はローマ時代の地名「ポルトゥス・カレ」に由来し、ここから「ポルトガル」という国名が生まれました。早くから大西洋交易の拠点として栄えました。
中世の商業都市としての発展
中世、ポルトは大西洋貿易と造船で繁栄し、市民階級が力を持つ活気ある都市となりました。独自の自治精神は今も街の気風に残っています。
大航海時代を支えた港町
15世紀、大航海時代には造船や交易の拠点として発展し、航海事業を支える重要な役割を担いました。ポルトで築かれた経済力と商人ネットワークは、ポルトガルの世界進出の原動力となりました。
ポートワインと国際交易
17世紀以降、イギリスとの交易を通じてポートワイン産業が発展。ドウロ川流域で生産されたワインは世界中へ輸出され、ポルトの経済的基盤となりました。
近代化と現代都市への変貌
19世紀には鉄道や橋が整備され、産業都市へと発展。20世紀後半の民主化以降は文化都市としても注目され、歴史地区は世界遺産に登録、EU都市として国際的な地位を築いています。
ポルトの有名観光地
リベイラ地区
ドウロ川沿いの世界遺産エリア。石畳の路地とカラフルな家並みが美しく、ポルトの歴史を体感できます。

ドン・ルイス1世橋
ギュスターヴ・エッフェルの弟子が設計した鉄橋。橋の上からはリベイラと対岸ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアの絶景が楽しめます。

ポルト大聖堂(セ・ド・ポルト)
12世紀創建の要塞風カテドラル。中世から近世のポルトの歴史を物語る重要な建築です。

カルモ教会
18世紀のロココ様式教会。外壁を彩る青と白のアズレージョが美しく、ポルトを代表する建築のひとつです。

レロ書店
1906年創業。ネオゴシックとアールヌーヴォー様式が融合した書店で、赤い曲線階段とステンドグラス天井が印象的。『ハリー・ポッター』ゆかりの書店としても人気です。

ポルト近郊の観光地
ブラガ
ブラガはポルトから電車で約1時間の位置にある、古代ローマ都市ブラカラ・アウグスタを起源とする宗教都市です。「ポルトガルのローマ」とも呼ばれ、ボン・ジェズス・ド・モンテ聖域の壮麗な18世紀のバロック階段と、19世紀の新古典主義様式の教会堂で知られています。

ポルト旅行前に見たい映画
ポルト
ジム・ジャームッシュが製作総指揮を務め、ポルトガル第2の都市ポルトを舞台に、異国の地で再会した孤独な男女を描いたラブストーリー。ポルトガル北部に位置する港湾都市ポルト。26歳のジェイクは家族に勘当されたアメリカ人。32歳のマティは恋人ともにこの地へやってきたフランス人留学生。それぞれの事情でこの街にやってきた2人には、かつて束の間の肉体関係を結んだ過去があった。ある日、考古学調査の現場で互いの存在に気づいた2人はカフェで再会し、軽い気持ちで一夜の関係を結ぶ。その一夜が2人の人生を大きく変えていく。ジェイク役に2016年に自動車事故で亡くなったアントン・イェルチン。マティ役に本作が初主演作となるルシー・ルーカス。監督は第70回ベネチア国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、本作で長編劇映画デビューを果たしたゲイブ・クリンガー。
ポルト旅行前に読みたい本
ペソア詩集 – フェルナンド・ぺソア(澤田直訳)
「フェルナンド・ペソアFernando Pessoaの名前は、ストラヴィンスキー、ピカソ、ジョイス、ブラック、フレーブニコフ、ル・コルビュジエといった1880年代生まれの偉大な世界的芸術家たちのリストのなかに入れられるべきだ。彼らの特徴がすべてこのポルトガルの詩人に凝縮されて見出される」とロマン・ヤコブソンは述べた。ペソアという名の劇場に、アルベルト・カエイロ、リカルド・レイス、アルヴァロ・デ・カンポスといった異名者たちが仮面をつけて登場する。かくして、デカルト以降の自我の神話は解体される。マラルメが無名性として、ランボーが他者として現出させたポエジーが、ペソアによって複数性として立ち上がる。「私は誰でもあり、誰でもない。私はすべてであり、無だ」。プラトンはミメシスの徒である詩人を国家から追放したが、ペソアはミメシスを称揚する。ミメシスという身振りを共振によって共有すること、それこそがペソアを読むという希有な体験だ。本書では、複数詩人ペソアの主要な異名者3人と本人名義の代表作を収録した。
ヴァスコ・ダ・ガマ 東洋の扉を開く 大航海者の世界II – 生田滋
コロンブスが西回りで「新大陸」に到達した15世紀末、インドをめざして喜望峰を越え、東回りによる「インド航路」をひらいたヴァスコ・ダ・ガマ。知られざるガマの生涯をあますところなく描きだした待望の本格的伝記!